calendar

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< March 2017 >>

categories

archives

山口揚平の書籍一覧

Facebookを公開しています

経営者なら、社員に忠誠心を期待するな

0

    マネジメントがうまい経営者ほど、人が最大の資源とわかった上で、社員に必要以上に期待しないものである。

    今、会社の多くが忠誠心を求めすぎ、それを社員は責任感で返しているようにみえる。成長のためという文句で長時間労働を強い、不毛な知識を植え込むのが常態化していることもある。
    それは単にマネジメントが不安で勇気がないとうことだ。

    結果、社員は疲弊して病気になり、そのコストを会社は負担する。お互いに不幸である。

    人に必要以上の期待をするのは間違いである。人の責任感につけ込み、忠誠心を要求し、いたずらに成長や時間を引き出すのは下のマネジメントである。
    人の性質やキャパを見極め、その資源の「範囲内」で成果を挙げる戦略を考え、実行するのが本当のマネジメントである。人への期待値は半分くらいが妥当である。人材は戦略的自由度が大きそうで実はもっとも少ない資源なのだ。だからマネジメントはむしろその限定された資源でできることや代替案を多様に持つことに自分のエネルギーを注力するべきである。これをリソースベーストビューという。今あるものでなんとかする、という姿勢である。マネジメントは当たり前だが成果を上げるのが仕事である。業務遂行ではない。成果をあげるに足るエネルギー・資源の調達を怠り、しかしながら成果をあげるために人的資源を必要以上に酷使するのはやめたほうがいい。信用を失うし、長期的に理に適ったやり方ではない。続かないからだ。
    成果をあげるに足る資源の正しい見積もりがもっとも重要なマネジメントスキルである。その際、人には成長も背伸びも忠誠心も成果も期待しない。この境地がこれからの事業を支える。

    なぜならこれからの事業運営は、業務時間も作業場所も多種多様な人々をどう配分して運営するかにかかっているからである。副業オッケーなどというレベルではない。子育てで遠隔・週2日の主婦から、世界の裏側のデザイナー、病気がちで出社できないエンジニア、夏に2ヶ月の休暇を取る文化人、膨大なプロジェクトを抱えるプロデューサーの週3時間のコミットなどをどれだけ柔軟で機動的に調達して活用できるかでコストも効果も変わってくるからだ。
    毎日、朝9時から夜8時までオフィスで働いてくれる優秀な人材は期待すべくもない時代に突入する。常にオフィスに侍るのは業務遂行者だけになる。

    したがって、マネジメントたるものは早くこの境地に達して、メンバーの時間と空間の自由自在な調整を計り、コミットを引き出し成果を挙げるスキルを身につける必要があるということだ。


    コメント
    コメントする








       
    この記事のトラックバックURL
    トラックバック