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アカデミズムの凋落

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    今、アカデミズムの世界では、長期の思索や洞察に基づく本質的理論よりも、ライトな情報や数字をもとにしたエビデンス・ベースの論文の方が圧倒的に評価を得る仕組みになっている。しかし、このエビデンス(統計やファクトと言われる数字をもちいたもの)は恣意的かつ現象の一側面を表しているに過ぎないケースが多い。因果関係と相関関係の違いも正しく理解されていない。しかもファクトは常に移りゆく。世界は動的であり多次元的、多層的な要素の上に成り立っている。細分化された学術領域の一部の要素の相関関係を持って鬼の首をとったかのような論文が多産される現状はおかしい。

    シビアな現実社会において、高い報酬をもらってビジネスを行う戦略ファームの本当のプロフェッショナルから見ると今のアカデミズムのエビデンスのゆるさ・浅はかさは嘲笑の的になっている。

    エビデンスベースの良さは単にその数字のわかりやすさにある。しかし、わかりやすさと真実とは関係がない。アカデミズムがエビデンス・ベースに寄る傾向は、学者の洞察的リテラシーが年々低下しているからに他ならない。迎合してはならない。残念ながら統計学は最強の学問ではない。学者はもっと自分の頭を使って考え抜かなければならない。


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