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山口揚平の書籍一覧

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起業論

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    最近になってわかった。

    結局、私は、起業したのだと思う。

    会社(M&Aファーム)を辞めた直接のきっかけは、起業のためではない。
    辞めてどうやって食べていこうか?と考えたときに出てきた答えは、投資・講師・コンサルの3つ。とても小さい。

    ここは日本だ。貯金も含め、月20万ほど収入があればなんとかなるだろう、と考えていた。

    しばらく休んで、会社を創った。
    ブルー・マーリン・パートナーズだ。
    ブルーマーリンは、「カジキマグロ」のこと。
    釣魚として世界最大級の魚だ。あの松方弘樹が釣っている魚といえば知っている人も多い。

    私は少年時代に読んだ「釣りキチ三平(42)」に出てくる1500ポンドの巨大ブルーマーリン、“デビルソード”に三平が挑むシーンを忘れられず、会社名をBMPにした。
    (名刺作成をお願いしたオフィスサポートの店長が、偶然、大学時代の釣サークル仲間で、社名をみて即座に「三平」を指摘したのには正直驚いた。)

    その後、シェアーズを起こしたのは、株式投資についてもっと多くの人に知ってもらいたいと、純粋に思ったからだ。

    投機と投資は違う。

    投機は、ポジションゲームであるのに対し、投資は社会価値創造のための一つの機能(ファンクション)であることを知ってもらいたかった。

    そして、私は、すべての日本国民が投資を通して、多くの会社の価値創造に参画する民主主義主導型の資本主義社会を理想として活動をしてきた。

    そのような理由で、シェアーズは、投資顧問もやらないし、証券会社でもない。

    一体、どうやって収益を上げようか?

    投資教育なんてナイーブなモデルで食えるのか?
    不安を抱えながらも前に進むしかなかった。

    シェアーズ設立に際し、常に聞かれたことが「なぜファンドをやらないのか?」という質問だ。

    これについてはかなり考えた。何度も投資顧問免許を取ることを考えた。
    でも土壇場でやらなかった。推奨銘柄のレポートも何本も書いたが、結局、出さなかった。

    なぜだろう?

    ただ解は案外簡単だった。

    現在の株式市場で相撲をとるのでなく、株式市場という土俵を創りかえるほうが面白い、と純粋に感じたからだ。

    ファンド運営(特に2次市場での株の売買)は、(いろいろな解釈はあるが)どこまでいってもゼロサムのポジションゲームである。株価という絶対目標に対し、市場参加者が知恵を絞って勝負をするというのがその本質だと思う。ゲームの目標は常に金だ。どの“会社”に投資するか、ではない。そこでは、会社は、金のための“手段”にすぎない。

    シェアーズは、株価(金)を追うことや、それを薦めるのではなく、価値を創造するエンジンとなりたい。
    株を売買することが投資ではない。
    価値を産み出す企業を応援することが本当の投資だ、ということを広めたいと思った。

    そんな思いで、ここまでやってきた。

    それは、いつしか「起業」という形になった。

    起業は、独立とは違う。
    事業とも違う。
    経営とも違う。

    独立とは、自らの足で立って生きることだ。
    事業とは、金を継続的に生むことだ。
    経営とは、矛盾を統合しながら高みを目指すことだ。

    起業とは、新しい業を興すことだ。
    起業は、事業・経営・独立のすべてを含む。

    起業家は、相反する概念をバランスを取って企業を運営しなければならない。

    - ロマン(目的)とそろばん(経済性)のバランス
    - 価値創造(開発)と価値コミュニケーション(営業)のバランス
    - 自己と他者のバランス
    - 欲(生存欲求)と無欲(自己実現欲求)のバランス

    微妙なラインの上を、しなやかに歩むことが必要だ。

    踏み外さないよう、慎重に、時には大胆に、歩むのだ。


    最近は、起業論を多く読む。

    失敗する起業家、成功する起業家の違い。
    IPOまでのロードマップの進み方
    先輩起業家から教えを請う事
    それからいくつかのスキル(創造性、マネジメントスキル、資本政策、システム構築、リーダーシップ、不安のマネジメント・・・)

    どれも持っていない。でも、だからこそ面白い。

    この先、シェアーズがどのようになるかはわからない。

    ただ、ここで高らかに宣言すべきことは、いついかなるときも、最初に決めたその志だけは放棄されないということだ。

    もっとも大事なことは、キャッシュフローではない。それは魂なのである。

    失敗はない。ただ経験があるだけ。

    友人のブログを見て、ふと思いました。



    コメント
    心に染みました。
    • 若旦那
    • 2006/12/07 1:10 PM
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